第18回ヤマノ・ビッグバンド・ジャズ・コンテスト(アーカイブ)
開催概要
■開催日 1987年8月15日(土)、8月16日(日)
■会場 日本青年館 大ホール(東京都新宿区霞ヶ丘町4-1)
■主催 株式会社山野楽器
■後援 スイングジャーナル
■協賛 TBSラジオ、山野ビッグ・バンド・サークル
■出場 全国学生ビッグバンドオーケストラ(40バンド)
■審査員 内堀勝(作・編曲家)、加藤茂樹(TBSラジオ制作部 部長)、瀬川昌久(ジャズ評論家)、中山康樹(スイングジャーナル編集長)、前田憲男(作・編曲家)、牧芳雄(ジャズ評論家)、三木敏悟(作・編曲家)、山野政光(実行委員会 会長) ※五十音順、敬称略
■総合司会 いソノてルヲ ※敬称略
表彰
最優秀賞 慶應義塾大学 ライト・ミュージック・ソサエティ
優秀賞 国立音楽大学 ニュー・タイド・ジャズ・オーケストラ
優秀賞 早稲田大学 ハイ・ソサエティ・オーケストラ
スイングジャーナル賞 大阪大学 ニュー・ウェイヴ・ジャズ・オーケストラ
TBSラジオ賞 法政大学 ニュー・オレンジ・スウィング・オーケストラ
特別賞 富山大学 ラブ&ピース・ジャズ・オーケストラ
敢闘賞 愛知学院大学 スインギング・オール・スターズ
審査員賞 東京工業大学 ロス・ガラチェロス
審査員賞 京都大学 ダーク・ブルー・ニュー・サウンズ・オーケストラ
奨励賞 文化女子大学 リズム・サウンズ・クラブ
最優秀ソリスト賞 該当者なし
優秀ソリスト賞 上野隆之さん(Dr) 富山大学 ラブ&ピース・ジャズ・オーケストラ
優秀ソリスト賞 石川智登さん(TS) 法政大学 ニュー・オレンヂ・スウィング・オーケストラ
優秀ソリスト賞 高田雄一郎さん(AS) 同志社大学 ザ・サード・ハード・オーケストラ
出場バンド(出演順)
8月15日(土)
1. 奈良県立医科大学 ザ・ハード・ストリーム・オーケストラ(初出場)
2. 日本大学 リズム・ソサエティ・オーケストラ
3. 日本工学院専門学校 ブラック・ノート・ジャズ・オーケストラ
4. 日本医科大学 ミッドナイト・サウンズ・ジャズ・オーケストラ
5. 青山学院大学 ロイヤル・サウンズ・ジャズ・オーケストラ
6. 成蹊大学 コンパル・サウンズ・ジャズ・オーケストラ
7. 早稲田大学 ハイ・ソサエティ・オーケストラ
8. 芝浦工業大学 カレッジ・ソサエティ・ジャズ・オーケストラ
9. 獨協大学 スウィンギン・キャッツ・ジャズ・オーケストラ
10. 横浜市立大学 セカンド・ウインド・ジャズ・オーケストラ
ゲストバンド:五十嵐明要とザ・聞楽亭+尾田悟・杉原淳
11. 中央大学 スウィング・クリスタル・オーケストラ
12. 明治大学 ビッグ・サウンズ・ソサエティ・オーケストラ
13. 東京電機大学 コースト・ジャズ・オーケストラ
14. 東京大学 ジャズ・ジャンク・ワークショップ
15. 天理大学 A.L.S.ジャズ・オーケストラ
16. 大東文化大学 ジャズ・オーケストラ・ビッグ・メン
17. 立教大学 ニュー・スウィンギン・ハード・オーケストラ
18. 国立音楽大学 ニュー・タイド・ジャズ・オーケストラ
19. 東京工業大学 ロス・ガラチェロス
20. 国際基督教大学 モダン・ミュージック・ソサエティ
ゲストバンド:MONTEREY JAZZ FESTIVAL HIGH SCHOOL ALL STAR BIG BAND
8月16日(日)
1. 大阪大学 ニュー・ウェイヴ・ジャズ・オーケストラ
2. 日本大学 ブルー・スウィング・ジャズ・オーケストラ
3. 明治大学 ニュー・ウェイヴ・ジャズ・オーケストラ
4. 昭和大学 メディカル・オールスターズ・ジャズ・オーケストラ
5. 上智大学 ニュー・スウィング・ジャズ・オーケストラ
6. 富山大学 ラブ&ピース・ジャズ・オーケストラ
7. 群馬大学 G.K.オールスターズ
8. 慶應義塾大学 ライト・ミュージック・ソサエティ
9. 東京国際大学 メロウ・ドルフィン・ジャズ・オーケストラ
ゲストバンド:森寿男とブルーコーツ
10. 金沢大学 モダン・ジャズ・ソサエティ
11. 同志社大学 ザ・サード・ハード・オーケストラ
12. 國學院大學 インサイド・ミュージック・オーケストラ
13. 専修大学 グリーン・サウンズ・オーケストラ
14. 慶應義塾大学 K.M.P.ニュー・サウンド・オーケストラ
15. 文化女子大学 リズム・サウンズ・クラブ
16. 愛知学院大学 スインギング・オール・スターズ
17. 法政大学 ニュー・オレンヂ・スウィング・オーケストラ
18. 東洋大学 グルービー・サウンズ・ジャズ・オーケストラ
19. 関西大学 K.U.ニュー・トーン・ジャズ・オーケストラ
20. 京都大学 ダークブルー・ニュー・サウンズ・オーケストラ
ゲストバンド:高橋達也と東京ユニオン
ゲストバンド
※当時のプログラムに掲載されたプロフィール
五十嵐明要とザ・聞楽亭+尾田悟・杉原淳
五十嵐兄弟の生家である下町の寄席、聞楽亭から名付けられたこのバンドは、“あんちゃん”“とし坊”のニックネームで親しまれる二人を中心に、各地のライブハウスで幅広く活動している。
今回の山野ビッグバンドジャズコンテスト出演の為、尾田悟、杉原淳の二大テナーをゲストに迎え、ジャズのルーツを最も知り尽くした編曲者として、その手法が高く評価されている小川俊彦がアレンジを提供、ピアニストとして参加している。
本日はザ・聞楽亭プラス二大ゲストの競演をお楽しみ下さい。
【出演メンバー】AS:五十嵐明要、Pf:小川俊彦、Bs:横山涼一、Dr:五十嵐武要、TS:尾田悟、杉原淳
MONTEREY JAZZ FESTIVAL HIGH SCHOOL ALL STAR BIG BAND
1957年ジミー・ライオンズ(Jimmy Lyons)氏によって創立されたモンタレージャズフェスティバルは収益を目的としないジャズ教育振興のための機関として、アメリカに於て最も歴史と伝統を誇る格式高いフェスティバルです。
’85年と’86年に各々カリフォルニアビッグバンドコンテストの優勝バンドが来日し高校生とは信じられない程の白熱のプレイを展開致しました。
今回三度目の来日をするモンタレージャズフェスティバル・ハイスクールオールスタービッグバンドは選抜した高校生達によるビッグバンドです。
彼等はカリフォルニア州全土の300人以上の参加者の中から激しい競争によるオーディションにくぐり抜けて選ばれた20人の傑出したプレーヤーにより編成されております。
アメリカのジャズシーンとハイスクールのジャズ教育とは重なる部分も多く、此度モンタレージャズフェスティバル・ハイスクールオールスタービッグバンドの演奏をお聴き戴くことは質の高いジャズを楽しむと共に、ジャズ演奏を目指す方達にとって参考になると思います。
【出演メンバー】Director/Guest Tp:Bill Berry、AS:Danny Magay、Sean Stackpoole、TS:David Barraza、Pat Tucker、BS:Mike Timpson、Tb:Matt Perrine、Doug Richardson、Jon Etterbeek、Dainel Fox、Hal Collard、ALTERNATE:Patric Mewes、Tp:Joe Reardon、Steve Greenwell、Jeff Jost、Gary Nakano、Eric Zalkin、Pf:Jon Dryden、Chris Charman、Dr:Dan Kassis、Gt:David McGillucady
森寿男とブルーコーツ
1949年に結成されたブルーコーツは1970年3代目リーダーである現在の森寿男に引き継がれ、新鮮で若々しいフィーリングを注入し新発足をした。
現在の森寿男とブルーコーツはその伝統を継承しながらも、音に対する一つのポリシーを持っており、ジャズ演奏においては常にベイシー、エリントンの中に流れる精神とフィーリングを追求し、なおかつ暖かく新しいサウンドを求めてやまない純粋な、音楽姿勢を、リーダー森を始めとしブルーコーツ全員が持っている音楽集団である。
現在ブルーコーツは山野ビッグ・バンド・ジャズ・コンテストを始めとし、各地のコンサートに出演、高校、中学校の音楽鑑賞コンサートを自主制作し、月一回渋谷のせいよう広場にも出演している。
【出演メンバー】Con:森寿男、AS:猪目慎一、芝崎豊春、TS:菊地秀行、永田智康、BS:小島俊司、Tb:鍵和田道男、双木孝幸、青柳善二、Tp: 澤田秀浩、北里典彦、本木英夫、高山昌樹、Pf:塩川真市、Bs:垣内裕志、Dr:浜崎浩二
高橋達也と東京ユニオン
1964年結成、1966年高橋達也が4代目のバンドリーダーに就任し現在に至る。
当初のスタジオ、クラブ等の仕事からテレビ、ラジオ等マスコミ関係を軸に海外有名アーティストと共演、そしてステージコンサートと活動範囲を広げ、多忙の中にもそれだけに埋没する事なくアルバム創作、ライブハウス、各地のジャズフェスティバルに出演等多くのジャズ活動を続け、日本ジャズ界のトップの座におどり出た。
それは高橋達也のバンドリーダーとしての才覚もさる事ながらプレイヤーの姿勢を崩さなかった事が大きいといわれている。
1975年から自主コンサート「UNION JAZZ INN」を開始。ビッグ・バンド・ジャズ・シーンに大きな反響を呼んだ。
そして1977年には三木敏悟、作・編曲『北欧組曲』を発表し、ジャズ・ディスク大賞、日本ジャズ賞を受賞「レコード・オブ・ジ・イヤー」ポール・ウィナーとなる。
1978年には世界三大ジャズフェスティバルのひとつであるモントレー・ジャズフェスティバルに出演、絶賛を博した。
そして1980年9月第二の目的、米国西海岸モンタレー・ジャズフェスティバルに出演すると共に名門ライブハウス「キーストンコーナー」を始めロスアンゼルス、サンタクルーズ、ハーフムーンベイ等1週間のライブハウスコンサートを行った。各コンサートは超満員で現地の新聞、ラジオ、TVで絶賛された。
フェスティバル出演後サンフランシスコにて、ハービー・ハンコック、スライド・ハンプトンの作品をレコーディング。アルバムタイトル『ブラックパール』を発表し大反響を呼んだ。
以後『アップ・イン・ザ・ブルース』『スイング・オン・スイング』『スターダスト』『チェイシング・ザ・デューク』『BEAUTIES』等、毎年話題作を提供、各地のジャズフェスティバルに出演し、充実したソリストを配して人気を集めている。
スイングジャーナル誌の日本ジャズメン人気投票ビッグバンド部門に於いて1978年より今年で10年連続ポールウィナーの座に君臨。昨年アレンジャーにデビッド・マシューズを起用しカウント・ベイシーに捧げる『キーピング・カウント』を発表、絶賛を博し、1987年スイングジャーナルジャズディスク大賞日本ジャズ賞を受賞。あわせて高橋達也が第12回南里文雄賞の栄光に輝く。
5月、全国6ヵ所で開催された高橋達也&東京ユニオン20周年コンサートツアーは各地で大盛況を呈し深い感動を呼んだ。
【出演メンバー】Con/TS:高橋達也、AS:堀恵二、近藤淳、TS:森口統夫、BS:丹羽康雄、Tb:井口秀夫、角田健一、深田悟、BTb:山崎通晴、Tp:多田善文、竹田恒夫、鈴木孝一、伊勢秀一郎、Pf:金山正浩、Bs:和田淳生、Dr:稲垣貴庸、Gt:川野秀俊